メッセージ

FUJI ROYAL からのご挨拶

日本でコーヒーが盛んに飲まれるようになったのは、明治からです。鎖国を終えた日本が「欧米列強に追いつかん!」と懸命に近代化を推し進めたため、西洋文明がどっと押し寄せ、日本人の生活スタイルも大きく変化していきました。

1888(明治21)年4月13日、日本で最初の喫茶店「可否茶館」が東京の上野で開業されます。珈琲を飲む文化のなかった日本は、当時、ロースターやミルなどをすべて輸入していました。やがてコーヒーの需要が高まるにつれ、国産コーヒー機器の製造が始まったのです。

「FUJI ROYAL」の前身である「FUJI」ブランドの誕生が、1929(昭和4)年。欧米のコーヒー機器の模倣を皮切りに、日本人に合ったものづくりがスタートしました。戦争により一時休眠せざるを得ない時期もありましたが、戦後復興の槌音の中で復活を果たします。

経済の発展とともに日本の喫茶文化は花開き、珈琲業界の発展を陰で支えるかたちで、「FUJI ROYAL」は歩んできました。ボーダレス化が著しい昨今のライフスタイルにおいて、珈琲飲用のシーンも実に多様化しています。

けれど、人々が変わらずに求め続けるのは、美味しいコーヒーだけ。私たちは、その一杯に信念を持って作るコーヒーマンたちのご意見を頂きながら、プロが信頼して長く使ってもらえる道具としての機械を一貫して作り続けてきました。

いくら時代が変わろうとも、ゆるがない価値を追い求めていく。創造の翼を大きく広げ、世界のコーヒー好きのために本格的な機械を作り続けていく。それが、機械屋としての私たちの使命です。

「FUJI ROYAL」製品を使っておられるその方の人生が、珈琲のごとく香りたつように願いを込めて。

私たちは、なおいっそう精進してまいります。

株式会社富士珈機
代表取締役 福島達男